ここで紹介しているサービスは、すべての陸送業者で行われているわけではありません。
利用したいサービスがある業者を選ぶ、というように、陸送業者を選ぶときの判断材料にしてみてはいかがでしょうか。
遠方の出張先、旅先でも、慣れているマイカーを運転したい。
そんな方にうれしいサービスが、車両受け渡しサービスでしょう。
これは、予め陸送業者にマイカーを託しておくと、目的地の空港、駅、ホテルなどまで業者が輸送しておいてくれるというサービス。
たとえば自宅から空港まではマイカーを運転し、空港で陸送業者にマイカーを引き渡す。
そうすると目的地まで陸送業者がマイカーを運んでおいてくれるので、旅先でもマイカーを運転できる、というわけです。
逆に、自宅から旅先までは自分で運転し、帰りだけ空港で陸送業者に引き渡し、自宅まで輸送してもらうというサービスもあります。
旅先まで頑張って運転したけど、帰りは疲れたから飛行機で帰りたい、というときに便利ですね。
車両の所有者が変わるときに必要なのが、名義変更手続き。
人から車を譲り受けたり、購入したとき、あるいはご結婚などで氏名が変わるときに、この手続きが必要になります。
名義変更をしなくても、車を使用すること自体は問題ないのですが、任意保険や自賠責保険に自分の名義で入れなかったり、その車を廃車にしたり売買したりができなくなってしまいます。
名義変更の手続きはもちろん自分でも行えますが、申請書類を準備して、平日に地元の運輸支局に出向かなければならないなど、忙しくて時間がない方にはハードルが高い手続き。
陸送業者の中には、車の輸送だけでなく、この名義変更の代行サービスがあるところもあります。
なお、所有者だけでなく住所まで変更になる場合、ナンバーの変更が必要になることもあります。
この場合、対象の車も運輸支局に持ち込むことが必要ですが、そこまで代行してくれる業者もあるので、探してみるとよいでしょう。
車を購入したり、引越しで住所が変わるときなどは、車庫証明を取得する必要があります。
車庫証明の取得は、自分で行うか、ディーラー、あるいは行政書士に代行を依頼できます。
陸送業者には代行を依頼できませんが、業者によっては提携している行政書士を紹介してくれたり、自分で取得しようとする人には丁寧にサポートしてくれたりするサービスが期待できます。
なお、バイクの場合は不要です。
軽自動車は、地域によって車庫証明の要否が分かれるので確認しましょう。
これは、業者が陸送のために預かった車両を洗車してくれるというサービスです。
預けた車がきれいになって届くのはうれしいですよね。
業者によっては内装の清掃まで依頼できるところもあるので、探してみるとよいでしょう。
たとえば、個人間での車の売買で、買い手に車を陸送する際にこのサービスを利用すれば、しっかり洗車されたきれいな状態で買い手に届けられるというわけです。
プロによる洗車・清掃なので、仕上がりもきれい。
買い手側としても、きれいになった状態の車を届けてもらえるので、win-winな取引になるでしょう。
車検が切れた車や、ナンバーがない車は公道を走れません。
そんなときは、地元自治体の窓口に申請し、仮ナンバーを取得すれば公道でも走れます。
しかし、個人で仮ナンバーの手続きをするには、平日に窓口に出向く必要があり、また予め申請したとおりのコースしか走行できない、走行可能な期間が短い、などなどいくつものハードルが立ちはだかります。
その点、陸送業者なら、車検切れの車両は積載車に積む、という方法で輸送してもらえます。
車高の問題などで積載車に載せられないタイプの車は、業者のほうで仮ナンバーの手続きを代行するなどして輸送してもらえるでしょう。
保管サービスとは、たとえば海外出張などで、かなりの期間日本を離れるという場合、陸送業者側で車を預かってくれるサービスです。
ほかにも、オークションに出す車や、落札した車の預かり、大型バスや工事用車両などの預かりなどについても相談できる業者も。
車の保管期間中に、洗車や点検・整備などを依頼できる業者もあるようですので、気になる方は探してみてください。
陸送業者の中には、車両の輸送以外にも様々なサービスを展開しているところがあります。
今回ご紹介したのは、空港やホテルなど、指定したところまでマイカーを陸送しておいてくれる車両受け取りサービスや、名義変更の手続き代行、車庫証明の取得サポート、洗車サービス、車検切れの車の陸送サービス、そして車の保管サービスなど。
こうしたサービスの有無を、陸送業者選びの判断材料にしてみるのもおすすめです。